災害時に強い水素
- 7月25日
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災害時に水素はどう役立つ?もしもの備えになる理由を解説
地震や台風、豪雨などの自然災害が多い日本では、「停電への備え」が暮らしの大きな課題になっています。スマートフォンの充電ができない、冷蔵庫が止まる、夜に照明が使えない。電気が当たり前に使えない状況は、私たちの日常に大きな影響を与えます。そんな災害時の新たなエネルギーとして期待されているのが「水素」。環境にやさしいエネルギーとして知られる水素ですが、実は非常用電源としても注目されています。ここでは、水素が災害時にどのように役立つのか、その仕組みや活用例をご紹介します。

災害時に水素が注目される理由
送電設備や発電所が被害を受け、広い範囲で停電が起こる可能性がある災害が発生時。停電すると、照明や冷暖房だけではなく、スマートフォンの充電や情報収集、冷蔵庫の利用など、普段は当たり前に使っているものが使えなくなります。だからこそ近年は、「電気をどう確保するか」が防災対策の重要なテーマになっています。
その選択肢のひとつとして期待されているのが、水素を利用した発電。あらかじめ貯蔵しておくことができる水素は、必要なときに燃料電池で発電することができます。そのため、停電時でも電力を供給できるエネルギーとして活用が進められています。

水素が電気を生み出す仕組み
現在、多くの水素モビリティで採用されているのは「燃料電池」という仕組み。燃料電池では、水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくります。発電時に排出されるのは主に水であり、走行時や発電時に二酸化炭素を排出しないことが特長として知られています。
さらに発電した電気は、照明や通信機器、家電製品などさまざまな用途に利用できます。つまり、あらかじめ水素を備えておけば、停電時にも必要な場所へ電気を届けられるため、防災力の向上につながることになり、災害時など必要なときに電気が使えるようになります。


災害時に活躍する水素の役割
ここからは、具体的にどのような場面で水素が活躍するのかを解説していきます。
避難所で電気を確保できる
災害時の避難所では、照明や携帯電話の充電、情報機器など、多くの場面で電気が必要になります。水素を活用した燃料電池車や燃料電池システムを非常用電源として使うことで、避難所の運営を支える電源のひとつとして活用できる可能性があります。
医療や生活インフラを支える
病院では医療機器、コンビニでは冷蔵設備など、災害時にも止められない設備があります。環境省が公開する資料では、燃料電池車を非常用電源として活用する想定例が示されており、病院や避難所、コンビニなどで電力を確保する手段として期待されています。
情報収集や連絡手段を守る
災害時は家族との連絡や行政からの情報収集が欠かせません。言い換えれば、スマートフォンが充電できる環境を確保することは、安心につながる重要な備えです。水素による発電は、こうした通信環境を支える手段の一つとしても期待されています。

水素が防災に強いといわれる理由
災害時に、さまざまな活用方法が期待される水素ですが、なぜ防災に強いといわれているのでしょうか。その理由もまとめてみました。
1.エネルギーを貯めておける
水素は製造した後に貯蔵や輸送ができます。必要な場所へ運び、必要なタイミングで発電できるため、災害によって送電網が停止した場合でも活用できる可能性があります。
2.クルマが電源になる
燃料電池車(=水素自動車)は移動手段であるだけでなく、外部給電機能を備えた車種では電気を取り出して利用できます。普段は移動に使い、災害時には非常用電源として活用できることから、「走る蓄電池」のような役割も期待されています。なお、外部給電の可否や給電性能は車種や仕様によって異なります。
3.再生可能エネルギーとも組み合わせられる
太陽光発電や風力発電は、天候によって発電量が変わります。水素の場合、余った電気を利用して水素を製造・貯蔵し、必要なときに発電することで、エネルギーを効率よく活用する仕組みづくりが進められています。

災害への備えは未来の暮らしへの備え
水素は「環境にやさしいエネルギー」というイメージが先行しがちですが、災害時に電気を届けるという大切な役割も期待されています。もちろん、水素だけで全ての災害対策が完結するわけではありませんが、電力を確保する選択肢が増えることは、私たちの暮らしに安心をもたらします。
日本では、水素を活用した防災やまちづくりの取り組みが各地で進められています。こうした技術は、特別なものではなく、将来の暮らしを支える身近なインフラになっていくかもしれません。
ZeMAでは、水素モビリティや水素エネルギーを「見て・学んで・体験できる」機会を提供しています。災害への備えという視点からも、水素の可能性に触れ、未来のエネルギーについて考えてみてはいかがでしょうか。



